診療のご案内 いびき・睡眠時無呼吸

いびき・睡眠時無呼吸がもたらす健康障害

いびきは舌が落ち込んで狭くなった気道を、吸い込んだ空気が通過する際に生じる音です。さらに舌が落ち込むと、気道を閉塞し無呼吸状態となります。すなわち、いびきは睡眠時無呼吸の前兆なのです。睡眠時無呼吸を放っておくと夜間の交感神経の活性が高まり、高血圧、期外収縮や心房細動などの不整脈、心不全、心筋梗塞、脳卒中、突然死といった心血管病の原因になります。

img1

どんな人が要注意?

もともと日本人は顎の骨格が小さく気道が狭いと言われています。体重が増えると首まわりの脂肪組織が気道を圧迫し無呼吸を生じやすくなるため、肥満の方は要注意です。また、お酒を飲むと舌が落ち込みやすくなるため、お酒をよく飲む人も要注意です。自覚症状としては、起床時の頭痛や動悸、日中の眠気、倦怠感、夜間頻尿などがみられます。

睡眠時無呼吸の検査

簡易型ポリソムノグラフィーという検査で、小さな箱形の本体(写真)を手首に取り付け、呼吸を感知する鼻センサーと身体の酸素濃度を感知する指センサーを取り付けると装着が完了です。本体のボタンを押すと記録が開始されますので、その状態で一晩お休み頂き翌日のクリニックへご返却ください。費用は3割負担で3,000円程度です。pulsleep_ls120

睡眠時無呼吸の治療

無呼吸の程度(軽症・中等症・重症)で治療法が決まります。 軽症の人は2~3kg程度のダイエットを指導致します。お酒を飲まれる人は酒量を控えていただき、寝るときは横向きの姿勢で寝てもらうよう指導します。 軽~中等症の人はマウスピースの装着をお勧めします。下あごを上あごよりも前方へ出すように固定することで気道を広げ、いびきや無呼吸の発生を防ぎます。当院ではマウスピースの作成を同ビル6階の香川歯科にお願いしております。費用は3割負担で7,000~8,000円です。 重症の人はCPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)をお勧めします。鼻に装着したマスクから持続的に空気を送り込み、気道を広げて無呼吸を防ぎます。最初は違和感を訴える方もおられますが、マスクの装着の仕方や圧力の調整、室温の管理などその人にあった調整を行います。CPAP療法は継続した治療が必要となるため、月1回の診察が必要です。費用は3割負担で毎月4,500円程度です。mouthpieceresmed_airsense10