診療のご案内 禁煙外来 (2024年4月より再開)
タバコに含まれる有害物質
WHOは、世界中でタバコが原因で亡くなる人の数は年間で490万人と報告しています。また、現在タバコを吸っている人の半分である6億5千万人が、最終的にタバコが原因で亡くなると予測しています。なぜ、タバコは人の健康を害するのでしょうか?それはタバコの煙に200種類以上の有害物質、50種類以上の発がん性物質が含まれているからです。依存性の強いニコチン・タール、排気ガスに含まれる一酸化炭素、有機溶媒であるアセトン・トルエン、殺虫剤に使われるヒ素、カーバッテリーに使われるカドミウムなどが代表的です。これらの有害物質は、実際にタバコを吸っている人が吸い込む主流煙より周りに流れる副流煙の方が高濃度であることが知られており、近年、受動喫煙が社会問題となっています。
タバコが原因で起こる病気
タバコと肺がんに強い関係があることは皆さんよくご存じでしょう。それ以外にも咽頭がん、喉頭がん、食道がん、胃がん、すい臓がん、膀胱がん、子宮頚がんの原因にもなります。また、タバコは動脈硬化の危険因子であり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中を引き起こします。その他、肺気腫(慢性閉塞性肺疾患)、糖尿病、消化性潰瘍などになりやすく、妊娠や出産にも悪影響を及ぼします。
禁煙治療は保険で受けられる?
家族からタバコをやめるように言われ、自分でもやめたいと思っているがなかなかやめられない・・・。それは「ニコチン依存症」のためです。次の条件を満たせば、「ニコチン依存症」は保険で治療を受けることができます。
- ニコチン依存症を判定するテスト(TDS)で5点以上
- 1日のタバコの本数 × タバコを吸った年数 = 200以上*ただし35歳未満の方はこの項目は不要です。
- 直ちに禁煙したいと思っている
- 禁煙治療を受けることを文書で同意している*なお、以前に禁煙治療を受けたことがある方は、禁煙治療の初回診療日から1年以上経過していないと自由診療となります。
禁煙外来のスケジュール
初回診察時
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ニコチン依存症のチェック
ニコチン依存症と診断されれば保険診療が受けられます。
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一酸化炭素(CO)濃度の測定
タバコの有害物質であるCOが息にどれくらい含まれているか確認します。
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「禁煙開始日」を設定し、禁煙宣言!
相談して禁煙開始日を決め、「禁煙宣言書」にサインしてもらいます。
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禁煙経験の確認とアドバイス
健康状態やこれまでの喫煙・禁煙歴を確認します。また、ニコチン切れ症状の対処法などのアドバイスを行います。
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禁煙補助薬の処方と次回予約
当院ではニコチネルTTSという貼付薬を処方します。
再診は、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後と計5回の診察で終了です。
費 用
項 目 | 費 用(税込) |
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計5回の診察料 + お薬代(お薬8週分で3割負担の場合) | 約10,000円(チャンピックスの半額です!) |
*タバコにかかる費用(1日1箱を2ヵ月間吸った場合):1箱 580円 × 60日 = 34,800円